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第1土曜特集 成人診療医にも知ってもらいたい小児神経疾患診療のポイント
脳性麻痺
Cerebral palsy
阿部 裕一
1
Yuichi ABE
1
1国立成育医療研究センター小児内科系専門診療部神経内科
キーワード:
脳性麻痺
,
脳室周囲白質軟化症(PVL)
,
多囊胞性脳軟化症
,
早産児ビリルビン脳症
,
粗大運動能力分類システム(GMFCS)
Keyword:
脳性麻痺
,
脳室周囲白質軟化症(PVL)
,
多囊胞性脳軟化症
,
早産児ビリルビン脳症
,
粗大運動能力分類システム(GMFCS)
pp.732-737
発行日 2024年3月2日
Published Date 2024/3/2
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28809732
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脳性麻痺は,胎児または新生児の脳で起こった非進行性の障害に起因する,発達および運動の障害の包括病名で,狭義には脳形成障害,周産期脳障害および原因が未確定である脳原性と考えられる運動発達遅滞である.周産期医療の向上と変化によって認められる脳性麻痺の病状は少しずつ変化してきている.問題となる症状は中枢神経の機能障害による運動麻痺症状,不随意運動,てんかん,神経発達症症状があり,他に二次的な身体合併症が生じるため,それぞれについての治療,ケア,管理が必要である.歴史的には成人期を迎えた脳性麻痺患者に対しては,小児科医が継続して医療を提供している場合も多かったが,成人期以降に生じる新たな疾患や症状に対して正確かつ迅速に対応できないことも多いため,今後,医療システムの再編や改革を含めた脳性麻痺患者の成人期以降の医療のあり方について検討を進める必要がある.
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