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増大特集 新・リハビリテーション技術
総論―評価・診断・治療・他
評価
社会的不利の評価
Evaluation of handicap.
原 行弘
1
Yukihiro Hara
1
1日本医科大学付属千葉北総病院リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, Nippon Medical School, Chiba Hokusoh Hospital
キーワード:
社会的不利
,
参加
,
評価
Keyword:
社会的不利
,
参加
,
評価
pp.993-998
発行日 2002年11月10日
Published Date 2002/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109892
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はじめに
WHOの国際障害分類(International classification of impairment,disabilities,and handicaps;ICIDH)の定義によると,社会的不利(handicap)とは“大多数の人々に保障されている生活水準,社会活動への参加,社会的評価などが障害のために不利となっている状態”を示す1).社会的不利の軽減からQOL(quality of life)の改善に至ることが,リハビリテーションの究極の目標と言える.しかし,リハビリテーションの現場では社会的不利の軽減よりも,機能障害や能力低下の改善にとかく意識を奪われがちである.社会的不利自体のあいまい性や環境の影響を受けやすいなどの理由から,社会的不利はリハビリテーションの本流からは敬遠される傾向にある.今回,新しいICF(International Classification of Functioning)の考えも加えて,社会的不利の定義,評価,意義について再考させていただくが,少しでもリハビリテーション医療の一助となれば幸いである.
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