Japanese
English
調査
脳外傷モデルシステムデータベース試用報告―(第1報)データベースの概要と予備的調査結果を中心に
Descriptive findings from the traumatic brain injury model systems data base.
本田 哲三
1
,
木村 彰男
2
,
河瀬 斌
3
,
鹿島 晴雄
4
,
大橋 正洋
5
,
都丸 哲也
1
,
千野 直一
6
Tetsumi Honda
1
,
Akio Kimura
2
,
Takeshi Kawase
3
,
Haruo Kashima
4
,
Masahiro Ohashi
5
,
Tetsuya Tomaru
1
,
Naoichi Chino
6
1東京都リハビリテーション病院
2慶應義塾大学月が瀬リハビリテーションセンター
3慶應義塾大学医学部脳外科学教室
4慶應義塾大学医学部精神神経料
5神奈川リハビリテーションセンター
6慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室
1Tokyo Metropolitan Rehabilitation Hospital
2Keio University Tsukigase Rehabilitation Center
3Department of Neurosurgery, School of Medicine Keio University
4Department of Psychiatry, School of Medicine Keio University
5Kanagawa Rehabilitation Center
6Department of Rehabilitation Medicine, School of Medicine Keio University
キーワード:
脳外傷
,
モデルシステムデータベース(MSDB)
Keyword:
脳外傷
,
モデルシステムデータベース(MSDB)
pp.843-849
発行日 2002年9月10日
Published Date 2002/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109855
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はじめに
近年,わが国では,脳外傷のリハビリテーションが注目されている.しかし,受傷初期のデータバンクの試み1)はあるものの,初期からリハビリテーションに繋がる一貫した評価システムは確立されていなかった.
一方,米国では1987年,Department of Educa-tion,National Institute of Disability and Rehabilita-tion Research(NIDRR)により,脳外傷ケアモデルシステムを設立するための基金が提供された.さらに1995年,脳外傷データベース(Model Sys-tem Data Base;MSDB)シラバス(第1版)3)が出版され,わが国でも使用可能となった.
以上の状況を踏まえて,われわれは1997年より継続的かつ包括的な脳外傷モデルシステム確立をめざして脳外傷分析のための標準的なデータベース作成研究班を組織してきた4,5).
本システムの導入・開発により,わが国ではじめて急性期の脳外科からリハビリテーション病院,さらに退院後のフォローアップに至る多施設共通データ調査が可能となる.また,症例の蓄積により,適切な予後(見通し)の判定やリハビリテーション医療や医療費について,施設間の比較・検討も可能となる.
本稿は第1報としてデータベースの概要と予備的調査結果を報告する.
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