Japanese
English
講座 遺伝子治療―21世紀に消える?リハビリテーション関連疾患
2.パーキンソン病
Parkinson's Disease.
長岡 正範
1
Masanori Nagaoka
1
1国立身体障害者リハビリテーションセンター神経内科(医療相談開発部)
1Department of Neurology, National Rehabilitation Center for the Disabled
キーワード:
パーキンソン病
,
家族性パーキンソニズム
,
α-シヌクレイン
,
パーキン
,
遺伝
Keyword:
パーキンソン病
,
家族性パーキンソニズム
,
α-シヌクレイン
,
パーキン
,
遺伝
pp.135-142
発行日 2001年2月10日
Published Date 2001/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109419
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はじめに
リハビリテーション医療において,対象疾患が何で,その予後,特に機能的予後がどのようであるかは大きな関心事である.疾患の治療や管理とともに,機能障害の回復,能力低下の予防や能力の再獲得を促し,疾患の経過によって,予防的,回復的,維持的なリハビリテーションが行われる.パーキンソン病の対応も同様である.
種々の疾患で遺伝子分析が進み,治療への応用の可能性が取り上げられている.遺伝子治療として成功しているのはADA(アデノシンデアミナーゼ)欠損症である.パーキンソン病がADA欠損症と同様に単一酵素の欠損症であるとすれば,いかにしてこの酵素を補充するかという技術的な問題になる.しかし,現状は簡単ではない.パーキンソン病自体が単一の疾患であるのか,遺伝疾患であるのか,遺伝子異常がその原因といえるのかといった疑問が述べられている.本稿ではパーキンソン病について最近の分子生物学的知見を解説する.
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