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第1土曜特集 パーキンソン病を解剖する――過去,現在,そして未来へ
総論
パーキンソン病の病理
-――過去,現在,未来
Neuropathology of Parkinson’s disease
――Its past, present, and future
仙石 錬平
1
Renpei SENGOKU
1
1東京慈恵会医科大学附属第三病院脳神経内科,東京都健康長寿医療センター研究所高齢者ブレインバンク
キーワード:
パーキンソン病(PD)
,
レビー小体
,
レビー小体病
,
レビー病理(LP)
,
α-シヌクレイン
Keyword:
パーキンソン病(PD)
,
レビー小体
,
レビー小体病
,
レビー病理(LP)
,
α-シヌクレイン
pp.821-826
発行日 2021年9月4日
Published Date 2021/9/4
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27810821
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1817年にJames Parkinsonが『An Essay on the Shaking Palsy』を世に出してからすでに200年以上が経過している(図1).Shaking Palsy刊行から約100年後にパーキンソン病(PD)患者の黒質にレビー小体を認めることが,さらにその60年後に皮質型レビー小体が発見され,原因物質として1997年にα-シヌクレインが同定された.その後,レビー病理(LP)は脳内で進展する(Braakステージ)ことが示され,2008年には胎児細胞移植が行われた患者の剖検脳解析で移植した細胞にα-シヌクレイン凝集を認めた.現在では,PDは全身にレビー病理を認める疾患として認知され,異常化したα-シヌクレインの伝播を阻止すべく試みが多方面からされている.本稿では,PD病理の歴史を概説する.
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