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特集 介護保険とリハビリテーション
地域リハビリテーション活動の展望―市行政の立場から
Perspective for Community-based Rehabilitation: As a Role of Municipality.
伊藤 利之
1
Toshiyuki Ito
1
1横浜市総合リハビリテーションセンター
1Yokohama Rehabilitation Center
キーワード:
高齢者
,
障害者
,
生活スタイル
,
自立生活
Keyword:
高齢者
,
障害者
,
生活スタイル
,
自立生活
pp.93-97
発行日 2000年1月10日
Published Date 2000/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109153
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はじめに
公的介護保険は,これまで医療保険や老人保健・福祉法で対応してきたサービスのうち,比較的介護の占める割合が高いサービスを担うファンドとして位置づけられた社会保障制度である.高齢化社会を迎えて疾病構造が変化し,長期療養を余儀なくされる率が高まったこと,その受け皿として,現状のサービスでは経済的にも内容的にも問題が多く,別の枠組みが必要であるとの結論から生まれた産物である.
いうまでもなく公的保険は相互扶助の制度であり,その成立は国民の多くがこれを利用する可能性の高いことが条件である.この意味では,多くの人々が人生の最終段階において要介護状態になることが予想されるため,介護保険制度が65歳以上の高齢者を主たる対象としたことは頷ける条件である.しかし,その一方では介護に偏りすぎて,自立生活へ向けたサービスが乏しいなどの問題点も指摘されており,今後を展望するうえで課題も多い.
本小論では,市行政下で活動している立場から,介護保険制度導入後の地域リハビリテーションを展望するいくつかの課題について述べる.
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