地域リハビリテーション活動の展望―民間医療機関の立場から

Scope of Community Based Rehabilitation from the Standpoint of Private Practitioner.

はじめに

　従来から地域リハビリテーション活動に取り組んでいる医療機関は介護保険を追い風にすることができるはずである．なかば孤軍奮闘で行っていた活動が法律によって行政のシステムに組み込まれたからである．そしてこれまでは不可能であった数々の居宅介護サービス事業開設が医療機関や社会福祉法人だけでなく，民間企業やNPOなどでも可能になった．

　民間医療機関がこの市場原理のなかで生き抜くためには，スタッフやサービス内容の質のアップ，利用者重視の姿勢，不服申し立てに対する対処など，これまで医療機関が経験したことのないような試練が必要となる．