最後までよい人生を支えるには 多死時代の終末期医療 国として終末期を支えるには
社会医学の立場から
高橋 泰
1
1国際医療福祉大学 大学院
キーワード:
胃造瘻術
,
ターミナルケア
,
高齢者保健医療サービス
,
虚弱高齢者
,
自立生活
,
要介護者
,
社会資源
Keyword:
Health Services for the Aged
,
Gastrostomy
,
Terminal Care
,
Frail Elderly
,
Independent Living
pp.1406-1409
発行日 2013年12月1日
Published Date 2013/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014056533
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後期高齢者が激増し,若年人口が激減する社会を持続させるには,後期高齢者を支えるための社会的な負担(医療や介護の投入量)を減らすことが不可欠である.介護の投入量が減少すると,虚弱の人が自立に戻る確率が高まり,ピンピンころり型の死を迎える可能性も高まる.胃瘻を行わないことによる医療投入量の減少効果は大きい.高齢者自身が自立的な老いを実践し,延命治療は行わないという希望をはっきり述べ,周囲も本人の希望を尊重すれば,生活の質や死の質を保ちつつ,医療や介護の投入量を抑えることができる場合が多い.
©Nankodo Co., Ltd., 2013