Japanese
English
研究と報告
看護時間と機能的自立度評価法FIM―FIMの定義に当てはまる看護とその他の看護とを区別して
The Time Required for Nursing and the FIM.
新村 満寿美
1
,
高橋 真美
1
,
富田 晶子
1
,
森 あかね
1
,
石鍋 圭子
1
,
半田 幸代
1
,
園田 茂
1
Masumi Shinmura
1
,
Mami Takahashi
1
,
Akiko Tomita
1
,
Akane Mori
1
,
Keiko Ishinabe
1
,
Sachiyo Handa
1
,
Shigeru Sonoda
1
1東京都リハビリテーション病院
1Tokyo Metropolitan Rehabilitation Hospital
キーワード:
ADL
,
FIM
,
看護
Keyword:
ADL
,
FIM
,
看護
pp.161-164
発行日 1998年2月10日
Published Date 1998/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108597
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はじめに
リハビリテーション看護において能力低下を測定することは,現状の把握,看護計画の立案のために必要不可欠である.近年,日常生活動作(以下,ADLと略)評価として機能的自立度評価表(Functional Independence Measure以下,FIMと略)1,2)を用いる施設が増加している.
FIMは「介護負担度を表す」と言われているが,実際に看護をしていると,同じFIM得点の患者でも介護負担度に差があるように感じることがある.看護にはADL介助や指導などの他,創傷処置などのFIMでは測定されない看護もある.これまで入院患者のFIM得点と総看護時間とを比較した報告3)はあるが,看護内容にまで言及しているものは検索した限りでは見当たらない.
そこでわれわれは,FIMがどのような面の看護時間と関連しているかを追求することで,看護上,FIMを用いる意義がよりはっきりすると考え,記録やカンファレンス,引き継ぎなどを除いた直接患者に接している看護時間を,ADL動作を介助する時間,すなわちFIM定義に当てはまる看護時間(以下,FIM定義看護時間と略)と,処置や家族指導などのADL動作以外で接する時間(以下,FIM以外看護時間と略)とに分け,それぞれをFIM得点と比較し,興味ある知見を得たため報告する.
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