Japanese
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ナースのためのリハビリテーション講座
2.脳卒中に伴う嚥下障害
Dysphagia following Strokes.
藤谷 順子
1
Junko Fujitani
1
1東京大学医学部付属病院リハビリテーション部
1Central Rehabilitation Service, Tokyo University Hospital
キーワード:
脳卒中
,
嚥下障害
Keyword:
脳卒中
,
嚥下障害
pp.155-160
発行日 1998年2月10日
Published Date 1998/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108596
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脳卒中に伴う嚥下障害の病態と対応の基本
嚥下の際に働く口腔・咽頭・喉頭の感覚と運動をつかさどっているのは,脳幹に発する脳神経(三叉神経,顔面神経,舌咽神経,迷走神経,舌下神経など)である.嚥下に際しての口腔・咽頭・喉頭の動きは絶妙に協調のとれた高度にパターン化した動きであり,その嚥下パターン形成器(狭義の嚥下中枢)も脳幹(延髄網様体外側部)に存在する.したがって,脳幹梗塞,脳幹出血においては嚥下障害の頻度が高い(球麻痺型).
一方,脳幹における嚥下中枢をさらにコントロールしているのは大脳であるため,大脳半球の脳卒中でも嚥下障害は出現する.両側性に半球の障害が生じた場合,嚥下障害は遷延し,重篤になりやすい(仮性球麻痺型).
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