Japanese
English
短報
脳血管障害患者における退院後ADLの変化要因―機能的自立度評価法(FIM)を用いて
Factors Affecting the FIM Change after Discharge in Patients with Cerebrovascular Disorders.
石川 敦子
1
,
秋本 基巳子
1
,
緑川 美子
1
,
蟻田 富士子
1
,
米澤 きぬ子
1
,
半田 幸代
1
,
園田 茂
1
Atsuko Ishikawa
1
,
Kimiko Akimoto
1
,
Yoshiko Midorikawa
1
,
Fujiko Arita
1
,
Kinuko Yonezawa
1
,
Yukiyo Handa
1
,
Shigeru Sonoda
1
1東京都リハビリテーション病院
1Tokyo Metropolitan Rehabilitation Hospital
キーワード:
ADL
,
FIM
,
脳卒中
,
在宅患者
Keyword:
ADL
,
FIM
,
脳卒中
,
在宅患者
pp.249-252
発行日 1997年3月10日
Published Date 1997/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108330
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はじめに
近年,在宅患者のリハビリテーションが注目されるなか,退院後の脳血管障害患者における在宅での日常生活動作(ADL)状況を把握することは,外来看護を考えるうえで重要である.退院後の在宅片麻痺患者のADL能力に関しては,退院時の能力が高率に維持されている1),不変群が圧倒的に多く,また食事動作,歩行動作で改善を示すが,整容,入浴,トイレ,着脱動作に悪化が多い2),などと報告されている.しかし,細かな変化を捉えられる評価法を用いて経時的に評価した研究は少ない.米澤らは,機能的自立度評価法(FIM)3)を用いて退院時から退院後2か月までのADL変化を,退院時FIM得点との関連に着目して報告している4),FIMは国際的に頻用されているADL評価法であり,信頼性,妥当性が確立されていて5,6),7点法であるためADL変化を捉えやすいという特徴を持つ.
今回,われわれは,FIMを用いて脳血管障害患者の退院後2か月から1年まで,すなわち退院直後の混乱がおさまった後のADL変化を検討し,変化をきたす要因について興味ある知見を得たので報告する.
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