Japanese
English
論説
リハビリテーション医療における治療関係
Therapeutic Interpersonal Relationship in Rehabilitation Medicine.
渡辺 俊之
1
,
田中 博
2
,
石田 暉
2
Toshiyuki Watanabe
1
,
Hiroshi Tanaka
2
,
Akira Ishida
2
1東海大学医学部精神科
2東海大学医学部リハビリテーション科
1Department of Psychiatry and Behavioral Science, Tokai University School of Medicine
2Department of Rehabilitation Medicine, Tokai University School of Medicine
キーワード:
力動精神医学
,
リエゾン精神医学
,
患者・スタッフ関係
,
治療関係
Keyword:
力動精神医学
,
リエゾン精神医学
,
患者・スタッフ関係
,
治療関係
pp.231-236
発行日 1994年3月10日
Published Date 1994/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107570
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はじめに
リハビリテーション患者は身体障害に伴い,不安,抑うつ,怒り,憤りなどのさまざまな心理的葛藤を体験する.長い治療経過の中で,患者はこうした心理的葛藤をスタッフに投げかけ,これに対してスタッフはさまざまな対応を強いられる.こうしたリハビリテーション患者とスタッフ間の心理的相互作用が,治療に対して促進的にも抑制的にも働くため,リハビリテーション・スタッフには治療関係(Therapeutic Interpersonal Relationships)4)を認識し治療を行っていくことが要求される.
筆者らは東海大学大磯病院リハビリテーション科において「リエゾン・カンファレンス」を開催し,さまざまな心理的問題に対応してきた.こうした経験から,今回は治療関係が検討課題となった2症例を紹介し,リハビリテーション医療における治療関係について論説する.
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