Japanese
English
調査
リハビリテーションにおけるリエゾン・カンファレンスの効果と問題点―スタッフへのアンケート調査から
The Effect and Problem of Liaison Conference in Rehabilitation: From the results of questionnaire to staff.
田中 博
1
,
豊倉 穣
2
,
保坂 隆
3
,
渡辺 ゆかり
1
,
石田 暉
1
,
村上 恵一
2
Hiroshi Tanaka
1
,
Minoru Toyokura
2
,
Takashi Hosaka
3
,
Yukari Watanabe
1
,
Akira Ishida
1
,
keiichi Murakami
2
1東海大学大磯病院リハビリテーション室
2東海大学医学部リハビリテーション学教室
3東海大学医学部精神科学教室
1Division of Rehabilitation Medicine, Tokai University Oiso Hospital
2Department of Rehabilitation Medicine, Tokai University School of Medicine
3Department of Psychiatry and Behavioral Science, Tokai University School of Medicine
キーワード:
リエゾン・カンファレンス
,
チームアプローチ
Keyword:
リエゾン・カンファレンス
,
チームアプローチ
pp.915-918
発行日 1991年9月10日
Published Date 1991/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106906
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
リハビリテーションは多職種からなるチームアプローチによって実践される医療形態を持つ.そこには訓練意欲,疾病への逃避など障害の長期化に伴う患者側の心理社会的問題のみならず,治療者側の陰性逆転移,役割葛藤,チーム構造の歪みといった問題も存在し,リハビリテーション・プログラム進行の阻害因子となりうる.これら諸問題を検討する際に精神医学的知識や配慮が有用なこともあり,チームとしての機能を維持していく上でリエゾン精神医学が関与する領域である.我々は一つの形態としてリエゾン・カンファレンス(以下LC)を定期的に開催し,患者心理,治療者心理,治療者-患者関係,治療者チーム構造のあり方などを検討してきた.当院におけるLCの実際1)とその経緯2),さらに具体的な検討事例3~5)については既に報告したとおりである.
しかし,LCという臨床形態における効果の評価は難しい.そこで今回,LC開催より1年8か月を経た時点でスタッフに対するアンケート調査を行い,リハビリテーション医の立場からその結果を分析し,チームアプローチ医療におけるLCの効果や問題点につき検討を加えた.
Copyright © 1991, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.