Japanese
English
研究と報告
成人脳性麻痺者の労働環境と二次的障害に関して
Relation between Work and the Secondary Disorder of Adolescent Cerebral Palsy.
岡内 章
1,2
,
山口 明
1
,
小林 充
1
,
大仲 功一
1
,
出倉 庸子
1
,
三崎 純司
1
,
北村 純一
3
Akira Okauchi
1,2
,
Akira Yamaguchi
1
,
Mitsuru Kobayashi
1
,
Kouichi Ohnaka
1
,
Yuoko Dekura
1
,
Junji Misaki
1
,
Junichi Kitamura
3
1国立精神・神経センター武蔵病院リハビリテーション科
2高松平和病院
3国立秩父学園医務課
1Department of Rehabilitation, National Center Hospital for Mental, Nervous and Muscular Disorders, National Center for Neurology and Psychiatry
3Division of Medicine, Kokuritsu Chichibu Gakuen
キーワード:
脳性麻痺
,
仕事
,
二次障害
,
筋電図
,
頸肩腕障害
Keyword:
脳性麻痺
,
仕事
,
二次障害
,
筋電図
,
頸肩腕障害
pp.1165-1170
発行日 1992年11月10日
Published Date 1992/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107232
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はじめに
脳性麻痺者の加齢に伴う運動能力の低下が比較的早期より出現し,日常動作能力や労働能力に影響を及ぼすことが報告されている.従来より,その原因のひとつに頸椎症の存在が重要視されており,その原因としてLevineらを始め,不随意運動による影響をあげる報告がみられる1-3).また仕事や運動による影響については療護施設と授産施設の頸・肩症状の比較から,労働が機能低下の原因となる可能性を推察した報告がみられる4).一方,障害者の社会参加は広く勧められ,経済的自立が障害者の自立をはかるものとして強調されてきた.しかし労働による機能悪化については言及されることが少なく,調査,研究については,はなはだ少ないのが現状である.労働により自らの自立をかち取るため働いてきた障害者が,不適切な労働環境により障害の悪化をきたし,自立を損なう可能性の存在も否定できない.今回われわれは授産施設で働く脳性麻痺者の労働環境の影響について調査および筋電図学的検討を行い,不適切な労働環境と頸・肩障害の関連について若干の考察を加えたので報告する.
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