Japanese
English
研究と報告
頸髄損傷者のtenodesis-like actionによる把持動作の検討
Analysis of Prehension with Tenodesis-like Action of Quadriplegics.
花山 耕三
1,2
,
永田 雅章
1
,
黒岩 貞枝
1
,
外川 広子
1
,
千野 直一
3
Kozo Hanayama
1,2
,
Masaaki Nagata
1
,
Sadae Kuroiwa
1
,
Hiroko Togawa
1
,
Naoichi Chino
3
1国立療養所村山病院リハビリテーション科
2リハビリテーション加賀八幡温泉病院
3慶応義塾大学医学部リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, National Murayama Hospital
3Department of Rehabilitation Medicine, Keio University School of Medicine
キーワード:
頸髄損傷
,
四肢麻痺
,
把持動作
,
Tenodesis-like action
Keyword:
頸髄損傷
,
四肢麻痺
,
把持動作
,
Tenodesis-like action
pp.285-289
発行日 1990年4月10日
Published Date 1990/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106251
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まえがき
手指の屈曲力のない機能レベルC6~C7の頸髄損傷者では,物体の把持がいわゆるtenodesis-like action(腱固定様効果)により行われる.これは手関節を背屈させることにより生じる外来手指屈筋等の粘弾力によるpassive forceである.
この機能を高めるために,腱移行術1~3)や装具の使用4)が行われるが,実際にどのくらいの力を発揮できるかに関しては,我々の知る限りではわずかなデータしかない5).そこで,我々はtenodesis-like actionによる把持動作(grasp)とつまみ動作(lateral pinch)について,実際に把持しうる重量ならびにピンチ力を測定し,これに影響する因子に関して検討を加えたので報告する.
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