連載 家屋改造の実際
頸髄損傷
西村 顕
1
,
清水 美紀
1
1横浜市総合リハビリテーションセンター
キーワード:
頸髄損傷
,
住宅改造
Keyword:
頸髄損傷
,
住宅改造
pp.366-367
発行日 2014年4月10日
Published Date 2014/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552110473
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対象事例
50歳代男性,身長170cm,体重60kg.仕事中の事故により受傷.頸髄損傷(C5レベル),四肢麻痺.受傷後約1年を目処に退院を予定.退院時の日常生活活動(activites of daily living;ADL)は全介助であり,排尿は膀胱瘻にて管理,排便はベッド上で座薬を挿入し摘便.車椅子の連続乗車は3時間程度なら可能.両上肢の屈筋痙性,肩の疼痛があり,手指での細かい操作は困難な状況であった.退院時の移動方法は,起立性低血圧の影響もあったため,自走用の標準型車椅子かリクライニング式の車椅子になるかは未定であった.
家族構成は,主な介助者である妻(50歳代),障害のある父(80歳代),娘(10歳代)の4人家族である.住居は,2階建ての持家戸建住宅(木造在来工法).敷地は旗竿地(道路から細い通路が延びて奥に広い敷地がある)となっており,敷地内には4段の外階段と2段のポーチがあり,道路から1階の床までの高低差は約1m 30cmあった.退院時は,1階の居間を本人の居室として使う準備が進められていた.
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