Japanese
English
症例報告
片麻痺が軽度で,全失語からWernicke失語に移行した脳梗塞
Global Aphasia with Slight Motor Weakness, Showing the Evolution to Wernicke's Aphasia: A case report.
土山 雅人
1
,
立花 久大
1
,
杉田 實
1
,
前田 行雄
2
,
田中 春美
3
Masato Tsuchiyama
1
,
Hisao Tachibana
1
,
Minoru Sugita
1
,
Yukio Maeda
2
,
Harumi Tanaka
3
1兵庫医科大学第五内科
2兵庫医科大学脳神経外科
3兵庫医科大学病院リハビリテーション部
1Fifth Department of Internal Medicine, Hyogo Medical College
2Department of Neurosurgery, Hyogo Medical College
3Rehabilitation Center, Hyogo Medical College
キーワード:
全失語
,
Wernicke失語
,
運動麻痺
Keyword:
全失語
,
Wernicke失語
,
運動麻痺
pp.955-958
発行日 1989年12月10日
Published Date 1989/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106180
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まえがき
全失語は一般に高度の片麻痺を伴い,また非流暢性失語へ移行する一部の症例を除いては言語症状の改善も乏しい1~3)ところから,今まであまり興味を持たれることのなかった失語型である.しかし,最近になって「片麻痺を伴わない全失語4)」や全失語から流暢性失語に移行した症例5,6)などが報告されるようになり,全失語のなかにも種々の病態を持つものが含まれていることが知られるようになった.
今回,我々は全失語と軽度の右片麻痺にて発症し,経過とともにWernicke失語に移行した多発性脳梗塞の興味ある症例を経験したので報告する.
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