Japanese
English
研究と報告
純粋失読のリハビリテーション―比較的長期にわたり失読症状を呈したあとSchreibendes Lesenにて改善した一例
Rehabilitation of the Patient with Pure Alexia.
前島 伸一郎
1,2
,
寺田 友昭
1
,
兵谷 源八
1
,
駒井 則彦
1
,
土肥 信之
2
Shinichiro Maeshima
1,2
,
Tomoaki Terada
1
,
Genhachi Hyotani
1
,
Norihiko Komai
1
,
Nobuyuki Dohi
2
1和歌山県立医科大学脳神経外科
2藤田学園保健衛生大学医学部リハビリテーション科
1Department of Neurological Surgery, Wakayama Medical College
2Department of Rehabilitation Medicine, Fujita Gakuen Health University School of Medicine
キーワード:
純粋失読
,
リハビリテーション
,
促通効果
Keyword:
純粋失読
,
リハビリテーション
,
促通効果
pp.945-949
発行日 1989年12月10日
Published Date 1989/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106178
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はじめに
純粋失読は19世紀末,Dejerine3)による臨床解剖学的研究が報告されて以来,その特徴ある臨床像からのGeschwind4)のdisconnection theoryの代表例とされるまでに至った.しかし,確立された治療法はなく,また予後もそれほど悪くないため自然経過が観察されるにすぎなかった.今回,我々は発症後6か月という比較的長期の罹病期間にもかかわらず,Schreibendes Lesenを利用したトレーニングで著しい改善傾向のみられた純粋失読を1例経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.
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