Japanese
English
特集 最近の進歩と展望
障害者に適したワードプロセッサー
Word-Processor for Physically Handicapped.
首藤 貴
1
,
井関 満永
1
,
大塚 彰
1
,
赤松 満
1
Takashi Suto
1
,
Mitsunaga Iseki
1
,
Akira Otsuka
1
,
Michiru Akamatsu
1
1愛媛大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, School of Medicine, Ehime University.
キーワード:
重度身体障害者
,
福祉機器
,
ワードプロセッサー
Keyword:
重度身体障害者
,
福祉機器
,
ワードプロセッサー
pp.19-26
発行日 1986年1月10日
Published Date 1986/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105518
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はじめに
近年ワードプロセッサー(以下ワープロと略す)は機能の向上やその便利さの認識に伴って職場および一般家庭内へ急速に普及し,非常に身近なものとなってきている.このワープロは障害者にとっても,ひとつの福祉機器となり,さまざまな障害者の書字能力を介助し文作活動やコミュニケーション障害の軽減に役立っている.
従来,障害者のための書字機器は電動カナタイプライターや電動和文タイプライターが良く使用されており,障害者への支給体系においても,日常生活用具としてこれを必要とする重度障害者には,身体障害者福祉法および児童福祉法に基づき支給が認められている.この種のタイプライターに加えて障害者への書字介助機器として登場したワープロはその使用利点は大きく,現在まで書字不可能であった重症例の書字能力の獲得に役立ち,知的能力を含めた残存能力の向上,生き甲斐の発見をも可能にする.また入力操置の工夫によりレスピレーターによる呼吸管理を必要としている極重度障害者のためのコミュニケーション機能の介助機器ともなりうる.
われわれは,ワープロの登場に即して障害者特に重症例の書字介助機器として,またコミュニケーション機器として本機を使用するため障害者の残存機能に適した入力装置を工夫してきた.
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