特集 心理的アプローチ
<座談会>リハビリテーションにおける心理的アプローチ
上田 敏
1
,
奥川 幸子
2
,
小西 紀一
3
,
蜂須賀 研二
4
,
横田 碧
5
1東京大学
2都・養育院
3京大医療短大部
4慶大月が瀬リハセンター
5千大・看護学部
pp.783-793
発行日 1984年10月10日
Published Date 1984/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105262
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心理的な問題点はどんなものがあるか
上田 「リハビリテーションにおける心理的アプローチ」という非常に大きなテーで座談会をしたいと思います.どこから取りかかるにせよ,とてもすべてを尽くすことはできないので,まず皆さんそれぞれの立場から,心理的な問題としてはどんなものがあるかということを出し合っていただいて,問題を少し煮詰めるということを前半でして,後半にそういう問題に対してどういうふうにアプローチするかということを考えてみたいと思います.
奥川 私はソーシャル・ワーカーですから患者の状況をとらえるために全体像を俯瞰的に見て,positioningしていくときに,どうしても社会的側面をきちんと押さえることと並行して心理的な面も外せないわけですね.それはどういうときかといいますと,まず訓練を受ける時期,それがひとつの準備段階です.そして,途中でさまざまな問題にぶつかる.そして,一番ぶつかるのが社会との壁,つまり病院から出て社会に入っていく時です.
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