Japanese
English
症例報告
重複障害(片麻痺+上肢切断)の3例
Rehabilitation of Three Patients with Dual Disability of Hemiplegia and Upper Extremity Amputation.
吉村 理
1
,
長尾 竜郎
1
,
宿輪 武男
1
,
林 克樹
1
,
橋本 正弘
1
,
米倉 豊子
1
,
稗田 正虎
2
Osamu Yoshimura
1
,
Tatsuro Nagao
1
,
Takeo Schkuwa
1
,
Katsuki Hayashi
1
,
Masahiro Hashimoto
1
,
Toyoko Yonekura
1
,
Masatora Hieda
2
1九州労災病院リハビリテーション診療科
2弓張病院
1Department of Rehabilitation Medicine, Kyushu Rosai Hospital.
2Yumihari Hospital.
キーワード:
重複障害
,
片麻痺
,
上肢切断
Keyword:
重複障害
,
片麻痺
,
上肢切断
pp.737-739
発行日 1983年9月10日
Published Date 1983/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105027
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はじめに
閉塞性動脈硬化症を原因とする四肢切断は,下肢切断がほとんどであるため,われわれの渉猟したかぎりでは,片麻痺と切断の重複障害の報告は片麻痺と下肢切断の重複障害例である1,2).
片麻痺と切断を合併した重複障害のリハビリテーションは容易でなく,リハゴールもminimal self careであり,Varghese3)の30例の片麻痺と下肢切断の重複障害の報告でも,60歳以上で実用歩行となった例はない.このなかで重複障害のリハビリテーションに影響する因子として,年齢,切断と片麻痺のどちらが先か,右片麻痺か左片麻痺か,切断部位,モチベーションをあげており,比較的よい条件として切断が片麻痺に先行する,切断と片麻痺が同側,切断と片麻痺が右側,年齢が若くモチベーションがあり,などと述べている.
片麻痺と反対側の上肢切断を合併する重複障害についても,ほぼ同様のことが言えると考えられるが,最近われわれは3例の片麻痺と上肢切断合併例を経験したので,症例の紹介とともに,義手製作・装着訓練の経過について報告する.
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