Japanese
English
研究と報告
四肢麻痺患者と介助
The Assistance for Quadriplegia Patients due to Cervical Cord Injury.
緒方 甫
1
,
橋元 隆
1
,
田川 義勝
1
,
米倉 豊子
1
,
中山 彰一
1
,
赤津 隆
1
,
古賀 唯夫
2
Hajime Ogata
1
,
Takashi Hashimoto
1
,
Yoshikatsu Tagawa
1
,
Toyoko Yonekura
1
,
Akikazu Nakayama
1
,
Takashi Akatsu
1
,
Tadao Koga
2
1九州労災病院
2九州芸術工科大学
1Kyushu Rosai Hospital.
2Kyushu Institute of Design, Dept. of Industrial Design.
キーワード:
四肢麻痺
,
介助
,
自助具
Keyword:
四肢麻痺
,
介助
,
自助具
pp.197-201
発行日 1978年3月10日
Published Date 1978/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103948
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はじめに
頸髄損傷に起因する四肢麻痺患者の社会復帰はわが国の現状では困難な面が大きい.その結果として,各地の労災病院をはじめリハビリテーション施設などではベッド占有率が高くなっている1,2).
この社会復帰を阻害する因子は重度の麻痺を残したことの他,泌尿器系の障害,褥創をはじめとする各種の合併症などの医学的な問題のみでなく,多くの社会的な問題も含まれている.
この社会的阻害因子のうち,四肢麻痺患者は日常の生活において介助におう動作が多いため,自宅復帰さえも,介助の問題で不能になっている例も多い.
このため,介助をいかなる日常の生活の動作に対して受けているか,また,その程度を調査する目的にて,九州労災病院入院中で,すでに医学的にはplateauに達し,合併症も少なく,社会的因子が大にて入院生活を続けていると考えられるC4からC8損傷(残存機能レベル)の患者を選び出し,介助の実態を調査すると共に,この介助を減じるための手段でもある自助具(self help devices)の使用状況も調査し,若干の面より検討を加えたので報告する.
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