Japanese
English
特集 対麻痺のリハビリテーションⅡ
頸髄損傷による四肢麻痺患者の作業療法
Occupational Therapy of Quadriplegic Patients due to Cervical Spinal Cord Injury.
安留 信夫
1
Nobuo Yasutome
1
1中国労災病院リハビリテーション診療科
1Chugoku Rosai Hospital Department of Rehabilitation.
キーワード:
四肢麻痺
,
損傷レベル
,
日常生活動作
,
自助具
,
治療プロゲラム
Keyword:
四肢麻痺
,
損傷レベル
,
日常生活動作
,
自助具
,
治療プロゲラム
pp.739-742
発行日 1973年7月10日
Published Date 1973/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102974
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【抄録】 頸髄損傷による四肢麻痺のリハビリテーションの目標は,残された機能を最大限に発揮して,かぎられた範囲内においてでも,可能なかぎり自立させることである.したがって残存上肢機能の強化と日常生活動作訓練に主力がそそがれる場合が多い.その点では作業療法の役割も非常に大きい.頸髄損傷では,損傷レベルは上肢の残存機能を決める大きな因子で,これらの関係をよく理解した上で治療を進めることが大切である.初期の治療は精神的な面での接触を重視し,治療への動機づけ,導入を行ない,徐々に全身調整訓練からベッドサイドでの上肢機能強化や,食事動作・書字などの日常生活動作へと進める.治療としての作業を患者に応用する際,道具の改造,自助具などの工夫も大切であり,とくに身の廻りの動作を向上させるために自助具の果す役割は大きい.これらのことについて原則的な点を述べる.
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