Japanese
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特集 非外傷性脊髄麻痺のリハビリテーション
小児の脊髄麻痺のリハビリテーション
Rehabilitation for A Spinal-Paralyse in Young Children.
菅原 正信
1
Masanobu Sugawara
1
1秋田県太平療育園
1Akita-ken Taihei- Ryoiku-En.
キーワード:
小児
,
脊髄麻痺
Keyword:
小児
,
脊髄麻痺
pp.809-814
発行日 1977年11月10日
Published Date 1977/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103871
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はじめに
脊髄麻痺の発生は各種の起因疾患によるものであり,麻痺の状態において完全麻痺と不全麻痺との程度の変化があり,単麻痺・対麻痺・四肢麻痺等,部位的に麻痺のあらわれ方に変化があり,麻痺の性質の面でも痙性麻痺と弛緩麻痺のごとき異にし,運動麻痺のみのことがあったり,知覚麻痺をも伴う場合もあったりというように,麻痺のあらわれ方が複雑多岐にわたっている.そしてこの脊髄麻痺の起因疾患が明らかであり,外科的処置をほどこすことにより原因をとりのぞき回復可能である場合もあるが,その反面には原因が明らかであっても,脊髄に生じた変化が非可逆的なものであったり,あるいはまたその病変が進行的であるような場合は,原因的な治療の不可能なことも決して少なくないものである.したがって一応の脊髄機能解剖的な面を概説しながら起因疾患に関して考察を行い,実際面より小児脊髄麻痺に対してのリハビリテーションアプローチやその問題点について述べることにする.もともと脊髄に非可逆的変化が生じて発生する脊髄麻痺や,進行性の病変によって生ずる脊髄麻痺の場合のリハビリテーションアプローチは多くの分野にわたる専門的な知識を必要とし,その困難性も当然のことであり,各専門分野の医師団の総合的アプローチでなければならないし,パラメディカル・スタッフの深い理解を必要とし,解決点を見出してゆくものであることを銘記しなければならない.
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