Japanese
English
特集 重複障害
〈症例〉
精神分裂病を伴った脊髄麻痺患者のリハビリテーション上の問題点
Rehabilitation Problems of Paraplegics with Schizophreny.
蕪木 初枝
1
,
満足 駿一
1
,
柴崎 啓一
1
,
大谷 清
1
,
野町 昭三郎
,
佐野 光正
2
Hatsue Kaburaki
1
,
Shunichi Manzoku
1
,
Keiichi Shibasaki
1
,
Kiyoshi Ōtani
1
,
Mitsumasa Sano
2
1国立療養所村山病院整形外科
2国立武蔵療養所精神科
1Orthopaedic Surgery, Murayama National Hospital.
2Department of Psychiatry, Musashi National Sanatorium.
キーワード:
脊髄麻痺
,
分裂病
,
機能訓練
Keyword:
脊髄麻痺
,
分裂病
,
機能訓練
pp.203-205
発行日 1981年3月10日
Published Date 1981/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104504
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はじめに
村山病院整形外科に脊髄麻痺の機能訓練を目的として入院した患者のうち,昭和55年11月までに精神障害を併存していると診断されたのは30例で,このうち分裂病は10例である.脊髄麻痺者の機能訓練目標は車椅子操作,膀胱直腸障害の自己管理,褥創予防などの教育および訓練であるが,分裂病の場合,これらの目的のための治療者側の努力に対して,特有な依存的態度,無為自閉,拒絶反抗などが介入し,訓練過程は遅滞し,その成果は実りすくない事例が多い.
われわれは52年12月から精神科医をスタッフの一員とし,それ以前の,患者の精神運動性興奮のために,病棟全体が混乱させられるというような状況からは脱け出したが,こうした過去,現在の状況をふまえた上で訓練途上における種々の問題点について病棟内の働きかけを中心としてのべる.
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