一頁講座 自助具・5
リウマチの炊事用具
木村 信子
1
1東大病院リハビリテーション部
キーワード:
リウマチ
,
炊事訓練
,
炊事用具
Keyword:
リウマチ
,
炊事訓練
,
炊事用具
pp.417
発行日 1974年5月10日
Published Date 1974/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103144
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- 文献概要
リウマチ患者に炊事訓練を行う時期は,活動性が抑圧され,炎症症状が固定されている時であるが,常に疾患の悪化進行予防を頭に入れておかなければならない.例えば,一定の筋や関節だけに負担がかからないようにする.変形を増すような運動方向をさけるようにする,また疲労をまねく動きをさけるようにする等々の基本事項を考えて行わねばならない.そのためには手順を十分吟味してから作業に入る必要がある.リウマチの場合は,障害の程度が個々の患者により異るためどんなリウマチ患者にも有効であるという方法や自助具があるわけではない.しかし,エネルギー節約法,Reach・握力に対しての援助法を障害度にあわせて考慮すれば略問題は解決するであろう.これから紹介しようとするものは,用具というよりも「一工夫」と呼んだ方が適当であろう.
始めに,エプロンから説明しよう.図1のエプロンは後で紐を結ぶ動作を省いたもので,ウエスト位の紐の部分を二重にしその中にサンロイド(プラスチック)を温めカーブをつけたものを差し込んだものである.ウエスト脇線より5cm程出る長さが使い易い.深く脊柱の方までサンロイドが入るとカーブが増し装着しにくくなる.
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