Japanese
English
講座
疼痛性疾患の心身医学とリハビリテーション(1)―主として慢性腰背痛と頸椎捻挫後遺症について
Psychosomatic Medicine and Rehabilitation in the Painful Diseases: especially on the Patients with Chronic Back Pain and Sequelae of Cervical Sprain
高口 真一郎
1
,
黒住 孝志
1
,
宮本 裕
1
,
原 靖隆
1
,
市村 文男
1
Shinichiro Takaguchi
1
,
Takashi Kurozumi
1
,
Yutaka Miyamoto
1
,
Yasutaka Hara
1
,
Fumio Ichimura
1
1香川労災病院整形外科
1From the Division of Orthopedic Surgery, Kagawa Labour Accident Hospital.
キーワード:
狭・広義の心身症
,
リハビリテーションとの関連
,
疼痛感覚の特性
,
心因性症状の積極的診断
Keyword:
狭・広義の心身症
,
リハビリテーションとの関連
,
疼痛感覚の特性
,
心因性症状の積極的診断
pp.411-416
発行日 1974年5月10日
Published Date 1974/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103143
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【抄録】 Baylesら13,14)によると,“心理的因子が筋肉骨系統の疼痛性疾患の主要な原因となる”のは「①全く器質的な疾患が確認されない場合,②disablingな心因性症状がnondisablingな器質的疾患に伴う場合,③器質的疾患は治ゆまたは安定化して解決しているが,disablityが機能的症状の故に永続している場合,④既知の,そして明確な器質的疾患に心理学的問題が続発せる場合」の4項目に分類できるとしている.そこで本講座では,上記①,②が“狭義の心身症”に,③,④が“軽い器質的疾患の神経症化による増悪と慢性化”に大体相当するとして論じているが,後者は前者に比しやや複雑な問題を有するものが多い.したがって前者には“身体療法+心理療法”を,後者には“身体療法+リハとそれに関連の深い心理社会的アプローチ”を行うことが必要であるといえる.なお肢体不自由においては,以上のほかに,障害受容などの深い問題をもっているので,“リハの一環としての心理社会的アプローチ”が必須であると考える.
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