ひと
第11回日本リハビリテーション医学会長をつとめられる徳島大学医学部整形外科 山田憲吾(やまだ・けんご)先生
野島 元雄
1
1徳島大学医学部整形外科
pp.418
発行日 1974年5月10日
Published Date 1974/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103145
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第11回日本リハビリテーション医学会の学会長として,私共の教室の主宰者である山田憲吾先生が選ばれたことは,10年を経過したこの学会が,新しい転機を迎えるに当って,まことに時宜に適したことであると考える.私と先生とのおつき合いは,私が京都大学整形外科に入局してからすでに25年以上にわたるが,その間,終始一貫「誠実」を説かれ,またご自身も身を律してこられたように思うが,近年は「寛容」と「円熟」を加えられ,ゴルフの練達とともに,人生の醍醐味を喫せられているように考えられる.
先生の学究活動は,ここに申し述べるまでもなく,脊椎外科,とくに椎間板ヘルニア,カリエス,脊髄損傷,さらに側弯症はいうに及ばす,関節成形とくに膝関節に対するアプローチを主体として多岐にわたるが,いづれもリハビリテーションと密に関連をもつものであり,「後療法」といわれた時代から,すでに広い視野にたつリハビリテーションアプローチを教示されていたように考える.近年,私共と共に,筋ジストロフィー,人間工学などを主体として本格的なリハビリテーションと取り組まれてきたことは周知の通りである.以上の研究を通じて,整形外科学究医としての「哲学」をくみとることができると考える.
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