Japanese
English
特集 対麻痺のリハビリテーションⅡ
男子外傷性脊髄損傷者の性機能について
Sexual function in male patients after cord injury.
林 輝明
1
,
佐藤 育徳
1
,
福沢 玄英
1
,
中村 勝年
1
,
山口 智
2
Teruaki Hayashi
1
,
Yasunori Sato
1
,
Gen-e Fukuzawa
1
,
Katsutoshi Nakamura
1
,
Satoshi Yamaguchi
2
1神奈川県立身体障害者更生指導所整形外科
2神奈川障害・交通リハビリテーション病院整形外科
1Kanagawa Prefectural Rehabilitation Center for Physically Handicapped.
キーワード:
脊髄損傷
,
性機能
,
勃起
,
性交
,
射精
Keyword:
脊髄損傷
,
性機能
,
勃起
,
性交
,
射精
pp.723-729
発行日 1973年7月10日
Published Date 1973/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102972
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
【抄録】男子外傷性脊髄損傷者にとって,住宅問題,職業問題は少しずつであるが,解決されて来ている.しかし性と結婚の問題はいまだ解決されない重要な閏題の一つである.今回われわれはこれら脊損者52人を対象として,性欲,勃起,性交,射精,性的快感,結婚歴,性夢と,彼等の持つ諸問題について,直接問診を施行した.性欲については,その結婚歴により多少の変化があったが,健康人とあまり差がなかった.勃起は92%,射精57%,性的快感42%,と諸家に較べて高率をしめしたのは意外であった.性交21%は低率であった.また実子を得た人はいなかった.結婚歴については離婚率は,米英に比して高く,逆に独身者結婚率27%は低かった.その他にこれら脊損者の肉体的,心理的な問題にも言及した.更に諸家の文献的考察を加え,又性機能の回復に対しての諸家の努力にも触れた.
男子外傷性脊損者が予想以上の機能を維持していることに改めて,感を深くした.
Copyright © 1973, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.