Japanese
English
特集 性の問題
脊髄損傷者の性機能
Sexual Function in the Patients with Spinal Cord Injuries.
宮崎 一興
1
,
石堂 哲郎
1
,
高坂 哲
1
Kazuoki Miyazaki
1
,
Tetsuro Ishido
1
,
Satoshi Takasaka
1
1神奈川県総合リハビリテーションセンター泌尿器科
1Urological Department, Kanagawa Rehabilitation Center.
キーワード:
脊髄損傷
,
性機能
,
生殖機能
Keyword:
脊髄損傷
,
性機能
,
生殖機能
pp.837-842
発行日 1979年11月10日
Published Date 1979/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104225
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はじめに
人の性機能は,男女を問わず思春期前(14~15歳)までに完成する.したがって思春期前に脊損となった人々の性機能は当然のことながらある程度の障害を受ける.つまり,このような脊損者が成人した場合,男子ならば睾丸や陰茎の発育が不完全であったり,女子では月経の発来を見ないとか,極めて不規則であるといった性ホルモンのアンバランスによる障害が現われることがある.
このような若年脊損者の性機能を保持するためどのような医学的処置を行うべぎか,という問題については余り研究も行われていないので未解決である.
成人期になって(つまり,性機能が完成した後に)脊損になった男女の性機能については,多くの臨床例の観察からある程度のことは分っている.
基本的には,女子の性機能はホルモン依存性が極めて強いのに反し,男子のそれは,ホルモン依存性よりも,よリ神経依存性が強いため,脊損による性機能障害は男子の方に強く現われる傾向がある1,2,6,10).
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