Japanese
English
研究と報告
バイクによる高校生脊髄損傷患者の家庭環境と復学について
Spinal Cord Injuries of High School Students due to Motorcycle Accidents.
渡辺 偉二
1,2
,
山口 智
1
,
林 輝明
1
,
内田 昭雄
1
,
安藤 徳彦
3
,
長谷川 良雄
4
,
井上 朝子
4
Takeji Watanabe
1,2
,
Satoshi Yamaguchi
1
,
Teruaki Hayashi
1
,
Akio Uchida
1
,
Norihiko Ando
3
,
Yoshio Hasegawa
4
,
Asako Inoue
4
1神奈川県総合リハビリテーションセンター整形外科
2町田市民病院整形外科
3神奈川県総合リハビリテーションセンターリハビリテーション医学科
4神奈川県総合リハビリテーションセンター相談指導科
1Department of Orthopedic Surgery, Kanagawa Rehabilitation Center
3Department of Rehabilitation Medicine, Kanagawa Rehabilitation Center
4Department of Medical Social Work, Kanagawa Rehabilitation Center
キーワード:
バイク事故
,
脊髄損傷
,
復学
Keyword:
バイク事故
,
脊髄損傷
,
復学
pp.531-534
発行日 1990年7月10日
Published Date 1990/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106306
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はじめに
高校生の脊髄損傷患者(以下,脊損者と略す)の原因には交通事故,特にバイク事故によるものが多い.表1にみられるように,昭和62年度の統計では神奈川県のバイク事故死者数は173人と全国で最も多い.このうち48人(28%)が16~18歳である.また神奈川県のバイク事故総数14,044件のうち,125件は16~18歳の者による事故で,全体の8.7%を占めており,この年代では大きな事故が多いと考えられる.これらの中には当然脊損者も含まれており,高校生の脊髄損傷を予防するためには,バイク事故の防止が重要と考えられる.
当センターにはバイクによる高校生の脊損者の入院が多いが,これらの中には家庭環境に問題のあるケースが多い印象がある.高校生の脊損者の予防という点から,家庭環境が重要な役割を果たすのではないかと考え検討した.また,高校生の脊損者の予後という意味で,退院後の復学の有無についても調査した.
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