Japanese
English
研究と報告
バランスパッド上の立位課題による即時効果の検討―運動学的および運動力学的解析
Kinematic and kinetic research of immediate effect of foam surface standing on postural sway.
田中 悠也
1,2
,
江原 義弘
2,3,4
,
阿部 薫
2,3,4
,
徳永 由太
3
,
水澤 一樹
5
,
古川 勝弥
6
Yuya Tanaka
1,2
,
Yoshihiro Ehara
2,3,4
,
Kaoru Abe
2,3,4
,
Yuta Tokunaga
3
,
Kazuki Mizusawa
5
,
Katsuya Furukawa
6
1医療法人社団秀匠会わしざわ整形外科スポーツ整形外科リハビリテーション科
2新潟医療福祉大学運動機能プロジェクト研究センター
3新潟医療福祉大学大学院医療福祉学研究科
4新潟医療福祉大学義肢装具自立支援学科
5新潟県立がんセンター新潟病院リハビリテーション科
6医療法人愛広会新潟リハビリテーション病院リハビリテーション部
1Department of Sports Orthopedic Rehabilitation, Washizawa Orthopedics
2Movement and Neuromuscular Research Center, Niigata University of Health and Welfare
3Graduate School of Health and Welfare, Niigata University of Health and Welfare
4Department of Prosthetics and Orthotics and Assistive Technology, Niigata University of Health and Welfare
5Department of Rehabilitation, Niigata Cancer Center Hospital
6Department of Rehabilitation, Niigata Rehabilitation Hospital
キーワード:
バランスパッド
,
重心
,
静的バランス
Keyword:
バランスパッド
,
重心
,
静的バランス
pp.1227-1233
発行日 2012年9月10日
Published Date 2012/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102667
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要旨:〔目的〕バランスパッドはバランスエクササイズとして頻繁に使用されているが,運動学的および運動力学的解析は少なく,特に重心と足圧中心の違いを考慮した即時効果の調査はなされていない.本研究の目的は,運動学的および運動力学的に床上とバランスパッド上での静的立位保持の差異と,バランスパッド上での静的立位保持後の床上立位の即時変化を調査することである.〔方法〕健常成人20名を対象とし,床上,バランスパッド上,床上の順に1分間の静的立位を2施行ずつ実施した.三次元動作解析装置,床反力計,表面筋電図を使用し,重心と足圧中心の各要約統計量,筋電図,関節角度,関節モーメントを算出した.〔結果〕バランスパッド上の立位では,床上に比べてすべての重心と足圧中心の要約統計量の有意な増加(p<0.001)と,大腿直筋(p<0.01)・内側広筋(p<0.01)・前脛骨筋(p<0.001)の筋電図,膝関節屈曲角度(p<0.01)・足関節背屈角度(p<0.001)・股関節伸展モーメント(p<0.05)の有意な増加を認めた.バランスパッド上の立位後は重心の前後単位軌跡長が有意に減少(p<0.05)し,足圧中心の単位軌跡長(p<0.05)・前後単位軌跡長(p<0.01)は有意に増加,大腿直筋(p<0.05)・内側広筋(p<0.01)の筋電図では有意な減少を認めた.〔結語〕バランスパッド上での立位は床上立位に比べて重心と足圧中心の動揺が大きかった.バランスパッド上の立位1分2施行後は床上立位における前後方向の重心動揺が減少し,足圧中心の動揺の増加が認められた.
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