Japanese
English
講座 運動系の身体機能評価と理論
4.立位バランス
Standing Balance.
中島 英樹
1
,
石神 重信
2
Hideki Nakajima
1
,
Shigenobu Ishigami
2
1青梅市立総合病院リハビリテーション科
2防衛医科大学校リハビリテーション部
1Department of Rehabilitation Medicine, Ome Municipal General Hospital
2Department of Rehabilitation Medicine, National Defense Medical College
キーワード:
姿勢調節
,
姿勢反射
,
重心動揺計
,
バランス
Keyword:
姿勢調節
,
姿勢反射
,
重心動揺計
,
バランス
pp.449-455
発行日 2000年5月10日
Published Date 2000/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109229
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はじめに
立位姿勢は人間に特有のものである.この姿勢保持は,脊髄から大脳皮質に至る中枢神経系のさまざまなレベルにおける反射機構の統合によって制御されると考えられている.すなわち,視覚,前庭系,体性感覚からの入力が中枢神経により統合・制御され,身体各部がバランスを保つよう四肢骨格筋に出力されることにより,身体は動揺しながら,姿勢は維持される1,2).立位時のバランス障害は,中枢神経系の疾患や加齢性変化等によって起こるさまざまな姿勢調節機構の破綻により生じる.臨床場面では「バランス障害」という一言で安易に片づけてしまっている傾向があるが,バランス障害の原因分析や評価はきちんと行われるべきである.
本稿では立位姿勢調節機構に触れながら,立位バランスの評価方法について述べる.
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