プラクティカル・メモ
車椅子さしこみ式「トランスファーパッド」
小川 恵子
1
1国立療養所東京病院付属リハビリテーション学院
pp.112-113
発行日 1979年2月15日
Published Date 1979/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101847
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はじめに
プッシュアップが十分できない四肢麻痺者の車椅子からベットなどへの乘り移りについては,非常に困難であるが,これが独立して出来るか否かによって行動範囲が大いに違ってくる.一般に車椅子をベットに垂直につけて前方へづれて乘り移る“前移り”が用いられているが,部屋が狭い場合とか,自動車などは横移りの方が都合がよい.従来用いられていたスライディングボードは不安定で,褥創の心配もあり,取扱いにも不便なため,これに代るものを模索していたところ,カナダのバンクーバーにあるG.F. Strongリハビリテーションセンターで開発されたPadded Boardが具合がよさそうなので,購入してもち帰り,国立療養所村山病院において試用してみた.昭和52年12月から約1年間に,主として機能レベルC6-7の患者6名に用いたが,実用性ありと認めたので,先方の許可をとり,日本でも製造することとなった.
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