Japanese
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増大特集 リハビリテーションQ&A
Ⅵ 神経および筋疾患
43.ギランバレー症候群のリハビリテーション
Rehabilitation of Guillain-Barré syndrome.
尾花 正義
1
Masayoshi Obana
1
1東京都保健医療公社荏原病院リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, Tokyo Metropolitan Health and Medical Treatment Corporation, Ebara Hospital
キーワード:
ギランバレー症候群
,
予後予測
,
急性期
,
回復期・維持期
,
感覚障害
Keyword:
ギランバレー症候群
,
予後予測
,
急性期
,
回復期・維持期
,
感覚障害
pp.680-683
発行日 2012年5月10日
Published Date 2012/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102519
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Q1 ギランバレー症候群の予後に関連する因子には何があるか?
ギランバレー症候群(Guillain-Barré syndrome;GBS)は,急性単相性の経過をとる急性炎症性脱髄性多発ニューロパチー(acute inflammatory demyelinating polyneuropathy;AIDP)の代表的な疾患である.一般に,生命予後を含めて機能予後は良好と考えられていたが,症例によっては回復が遅延する場合があることが報告1-4)され,回復の良好な場合と不良な場合との違いが検討され,その予後予測因子として,表にまとめたようなもの5-9)が明らかになってきている.
なお,表の因子以外にも,性別・先行感染(腹部症状)の有無,発症1か月後と2か月後の起座・起立能力や握力の回復状況などの因子の報告がある.また,前記因子の発症からベッド臥床までの期間や電気生理学的検査の所見は予後と関係がないとの報告もある.特に,筆者らの経験6)では,表のなかの年齢,人工呼吸器使用の有無,極期における重症度,電気生理学的検査の所見が重要と考える.
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