疾患と検査値の推移
ギラン・バレー症候群
寒川 真
1
,
楠 進
1
1近畿大学医学部神経内科
pp.1222-1229
発行日 2015年11月1日
Published Date 2015/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543206261
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Point
●ギラン・バレー症候群(GBS)は急性発症の四肢筋力低下を主徴とする末梢神経障害であり,多くは先行感染を認め,自己免疫機序により発症する.
●急性期血清中に末梢神経の構成成分である糖脂質に対する抗体が高頻度に検出され,病態への関与が知られている.診断に必須ではないが,特異度が高く,確定診断のための有用性が高い.
●脳脊髄液検査では蛋白細胞解離が認められることがあるが,特異度は低い.また発症直後にはみられず,7〜10日ほどしてから明らかになってくることが多く,急性期の感度も高くはない.
●神経伝導検査(NCS)は発症数日〜1週間以内の急性期においても異常がみられる頻度が高く,診断あるいは他疾患との鑑別の初期評価の手段として有用である.
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