巻頭言
上肢リハビリテーション支援ロボットとその本格的実用化
古荘 純次
1
1福井工業大学工学部機械工学科
pp.1117
発行日 2010年12月10日
Published Date 2010/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101905
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人間の能力は優れており,ロボティクス・メカトロニクス技術により開発されるリハビリテーション支援システムは,それに遠く及びません.しかし,定量評価や再現性,何度でも飽きずに繰り返して行ってくれるという点,楽しさ,動機付け,ゲーム性などの観点から,今後,上肢リハビリテーション支援ロボットを,リハビリテーションの現場に導入していく必要があると考えています.2013年は日本の上肢リハビリテーション支援ロボット元年にしたいと思います.
マサチューセッツ工科大学(MIT)のKrebs HI博士らは,上肢リハビリテーション支援システムにおいて臨床評価数や研究面で世界のトップレベルにあります.彼らのDDモーターを用いた2次元のシステムは,100台以上販売され,良好な臨床評価結果を得ていますが,高価なものです.Krebs博士とは長年の交流があり,昨年のInternational Conference on Rehabilitation Robotics(ICORR)では,上肢リハビリテーション支援ロボットのワークショップを共同企画しました.
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