Japanese
English
実践講座 リハビリテーションに役立つ整形外科的診察法 6
骨粗鬆症
Osteoporosis.
原田 敦
1
Atsushi Harada
1
1国立長寿医療センター機能回復診療部
1Department of Functional Restoration, National Center for Geriatrics and Gerontology
キーワード:
骨粗鬆症
,
骨折
,
診断基準
Keyword:
骨粗鬆症
,
骨折
,
診断基準
pp.1132-1135
発行日 2005年12月10日
Published Date 2005/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100229
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
骨粗鬆症に対する最近の注目の高まりは,社会の高齢化進行に伴う高齢者の骨折増加と,それによる自立低下増加が背景にある.骨粗鬆症の定義は,「骨量の減少と微細構造の劣化によって骨強度が低下し,骨折の危険性が高まった全身性疾患」とされている1).これから明らかなように,骨粗鬆症の診療は,脆弱性骨折の予防を主要な目的とし,骨強度に関連する骨折リスクの評価と治療を診療の内容とする.この場合の骨折リスクは,以前のように骨密度一辺倒ではなく,その他のいくつかのリスクファクターも考慮したほうが予知能は高まる.世界保健機構(WHO)の骨粗鬆症診断基準は骨密度だけで判定されるが,わが国の原発性骨粗鬆症の診断基準2)では,脆弱性骨折と骨密度で判定され,骨折リスク予知に優れるものになっている.
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.