特集 内科臨床と性差
性別を踏まえた疾患アプローチ
男性骨粗鬆症
戸松 瑛介
1
,
鈴木 敦詞
1
1藤田医科大学医学部内分泌・代謝内科学
キーワード:
骨粗鬆症
,
男性
,
骨折
,
エストロゲン
Keyword:
骨粗鬆症
,
男性
,
骨折
,
エストロゲン
pp.1115-1118
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika127_1115
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Summary
▪一般的に骨粗鬆症は女性の疾患という印象が強いが,男性の骨粗鬆症の罹患率,骨折発生率は女性の約1/3と少なくない.
▪女性と比べて男性のほうが大腿骨近位部骨折後の死亡率,罹患率の上昇やADLの低下度合いはより深刻であり,見過ごすことはできない.
▪加齢による男性の骨粗鬆症は主として骨形成の低下が原因であり,テストステロンの減少ばかりではなく,エストロゲンの減少も大きく寄与している.
▪薬物療法は,ビスホスホネート製剤,副甲状腺ホルモン(PTH)製剤,抗RANKLモノクローナル抗体(denosumab)について女性とほぼ同等の骨密度増加効果が得られると報告されている.
© Nankodo Co., Ltd., 2021