Japanese
English
症例報告
大動脈弁狭窄症手術待機患者に対して運動・栄養療法を実践した1例—術前の身体機能改善をめざして
A case of exercise and nutrition therapy for a patient on the waiting list for aortic stenosis surgery: aiming to improve preoperative physical function
大西 悠太朗
1
,
白土 健吾
1
,
横手 翼
1
,
奥野 将太
1
,
井上 慎太郎
1
,
西村 天利
1
,
古川 正一郎
2
,
内田 孝之
3
Yutaro OHNISHI
1
,
Kengo SHIRADO
1
,
Tsubasa YOKOTE
1
,
Shota OKUNO
1
,
Shintaro INOUE
1
,
Takatoshi NISHIMURA
1
,
Shoichiro FURUKAWA
2
,
Takayuki UCHIDA
3
1株式会社麻生飯塚病院リハビリテーション部
2株式会社麻生飯塚病院循環器内科
3株式会社麻生飯塚病院心臓血管外科
キーワード:
大動脈弁狭窄症
,
経カテーテル大動脈弁留置術
,
TAVI
,
フレイル
,
栄養療法
,
術前運動療法
Keyword:
大動脈弁狭窄症
,
経カテーテル大動脈弁留置術
,
TAVI
,
フレイル
,
栄養療法
,
術前運動療法
pp.1239-1243
発行日 2022年10月15日
Published Date 2022/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551202835
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要旨 【はじめに】今回,大動脈弁狭窄症(aortic stenosis:AS)患者に対して経カテーテル大動脈弁留置術(transcatheter aortic valve implantation:TAVI)の術前から運動療法と栄養療法介入した結果,11日間の入院精査期間後に身体機能を維持したため報告する.【症例紹介】入院前より低活動の80歳台男性.労作時呼吸困難感あり精査目的に入院したところ,心臓超音波検査で重度AS所見があった.術前よりフレイルを有していた.【経過】第3病日目より心電図モニター管理下で低強度運動を含めた運動療法を開始した.栄養療法は第5病日目より蛋白質増量(0.8→1.0g/kg)した.第12病日目にTAVIを施行した.【結果】身体機能評価(入院3日目→入院11日目)では最大握力が10.8%,歩行速度35%,等尺性膝伸展筋力は9%,Japanese version-Cardiovascular Health Study Criteria 5→3項目と維持し改善した.【考察】今回,AS患者に対してリスク管理を多職種で連携し理学療法士監視下で行った術前からの運動療法と栄養療法介入は,有害事象なく身体機能の低下を予防した.
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