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日本大学はこれまで世界で活躍する多数のアスリートを輩出してきている.筆者が教鞭をとるスポーツ科学部は「競技水準の向上」が強く求められる一方,アスリートとその育成に携わる指導者のレベルを向上させるため,スポーツを総合科学として理論と実践の両面から学べる学部である.そのため,競技スポーツを実践する選手とそれを支える指導者やコーチ,さらにはスポーツに関連する幅広い分野で活躍できる人材を社会に送り出すことをめざしている.
一方,理学療法の世界では,専門分化した学術的な発展に合わせて,2013年度より12の分科学会と5つの部門が設立され,より専門領域に特化した活動が実践できる環境が提供されるようになった.それは理学療法の活動領域の広がりに応じて,科学的根拠に基づいた理学療法の確立が強く求められ,理学療法を実施するうえで,理学療法モデルに則った効果検証の重要性からである.スポーツ理学療法の主な領域は,「さまざまな目的をもってスポーツに取り組む対象者が,効率よく安全にスポーツ活動を実践できるよう,外傷,疾病等による身体的問題によって,スポーツ活動の休止や制約を余儀なくされた者や,スポーツ活動時の身体的不具合を有している者を対象として,早期に良い身体状態でのスポーツ再開・復帰を可能にする」,そして「スポーツ活動に,さまざまな目的で取り組む人々(年齢層,性別,活動レベルや競技種目を問わず)を対象として,より良い身体状態でのスポーツ実践,外傷や疾病の予防,スポーツ能力の向上をはかる」である.さらに国際スポーツ理学療法連盟(IFSPT)とは密接に連携を図り,2017年10月6,7日に北アイルランド,ベルファストにて開催された第2回国際スポーツ理学療法学会では「Optimal loading」をテーマに,スポーツ理学療法にかかわるレクチャーとポスターセッションが行われた.
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