Japanese
English
報告
大学教員による看護相談の実践
Report on an Outpaitiets Nurse Clinic by university nursing fuculty members
飯田 美代子
1
,
前川 厚子
1
,
安藤 詳子
1
,
藤井 千恵
1
,
榊原 久孝
1
,
石黒 彩子
1
,
玉里 八重子
1
,
任 和子
1
,
奥村 太志
2
,
水溪 雅子
1
,
安田 道子
1
,
渡邉 憲子
1
,
永田 量子
1
,
浅野 みどり
1
,
吉田 久美子
1
,
鈴木 和代
3
,
北川 裕子
1
,
渡邉 あゆみ
1
,
前嶋 七海
1
,
渋谷 菜穂子
1
,
西川 晶子
1
,
三浦 清世美
1
1名古屋大学医学部保健学科看護学専攻
2現・名古屋市立大学看護学部
3現・愛知医科大学看護学部
キーワード:
看護
,
相談
,
地域
,
在宅
Keyword:
看護
,
相談
,
地域
,
在宅
pp.25-33
発行日 2000年12月25日
Published Date 2000/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7009200149
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Ⅰ.はじめに
現在、わが国は急速な少子高齢化社会の進行により、医療・福祉は大きな転換が迫られている。高齢者の増加の他に、中高年の生活習慣病の増加も予測されている。医療費は毎年1兆円規模で上昇し、国は医療法改正案や公的介護保険の実施等による医療費抑制政策を進めている1)2)。慢性疾患の入院期間の短縮および在宅療養者の増加により、家庭の保健機能はますます重要になっている。しかし、戦後の高度経済成長と国民皆医療保健制度の確立により、医療の社会化は一般的となり、家庭での受け入れ体制が整っていない状況では、在宅療養には大きな戸惑いと困難を伴うことが考えられる。さらに、地域の連帯性が欠如した現代社会は、療養者本人および家族は孤立し不安感を増大させるものと考えられる。また、大学病院・総合病院の外来においては、診断・治療が最優先され、患者の生活や精神的援助は十分とは言えない状況である。これらの背景を踏まえ、相談事業が多くの病院で試みられ成果が報告されている3)-6)。情報時代の今日は電話相談はもとより、インターネットを利用した新しい相談形態も増加しつつある7)-10)。このような医療看護の流れの中でわれわれは、専門知識・技術を社会に還元し、地域における在宅介護・健康回復の支援とシステムモデルの開発を目指して1999年6月、無料の看護相談外来を開設した。相談方法は面接法を採用した。大学教員による看護相談活動は、教育・研究のためのフィールド活動として位置づけられ、ユニークな試みである。そこで、1年間の活動をまとめ、支援システムモデル開発の視点から活動の成果と今後の課題を明らかにする。
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