グラフ
大学教員による看護相談外来の実践
飯田 美代子
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1名古屋大学医学部保健学科看護学
pp.248-249
発行日 2002年4月25日
Published Date 2002/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903173
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名古屋大学医学部保健学科がある大幸キャンパスには,医学部附属病院大幸医療センターがあり,外来診療が行われています.保健学科では,大幸医療センターを活用して,①保健学科の看護職などのコメディカル専門職による保健医療の新たな試みを実践する場とする,②こうした実践を通して患者のQOLを尊重した保健医療の研究の創造を図る,③保健学科学生(大学院生を含む)の実践的教育研究の場とする,ことを考えています.そこで,看護学専攻では,各教官の専門性を活かして,地域住民への看護相談外来を開設することにしました.
わが国は急激な少子高齢化の進行により,医療・福祉は大きな転換が迫られています.中高年の生活習慣病の増加や,入院期問が短縮傾向にあること,在宅療養者の増加,家庭の保健介護機能の重要性が増しつつありますが,受け入れ体制が十分に整っていない状況では,在宅療養には大きな戸惑いと困難を伴います.地域の連帯性が欠如した今日では,療養者本人ばかりでなく家族も孤立し,不安感を増大させるケースがみられます.
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