Japanese
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特集 Ⅰ.中途視覚障害
中途視覚障害者に対するADL指導
Physical Therapy for People with Newly Acquired Visually Disabled: ADL Guidance for People with Newly Acquired Visually Disabled
小川 かほる
1
Kaoru OGAWA
1
1神奈川県総合リハビリセンター七沢ライトホーム
1Kanagawa Rehabilitation Center Nanasawa Lighthome.
pp.739-744
発行日 1994年11月15日
Published Date 1994/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551104124
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Ⅰ.初めに
視覚障害の受障初期では,それまで何気無くできていた食事などの諸動作がうまくいかないことから不安感,焦燥感が増すと言われる.状況を判断し,目的に向かって適切に身体を動かすコントロールタワーとも言うべき「眼」の機能の喪失または制限により,自分で行動することに臆病になり,また周囲も行動を制限したり過保護になったりするため依存心を助長する.
しかし,受障直後から必要となる身辺処理をはじめとする日常生活上の諸動作は,ちょっとした配慮・工夫などで容易に可能となるものが多く,早期に指導の機会を得て回復が図られるとリハビリテーションの動機付けに効果的である.したがって,受障初期に関わる医療関係者が視覚障害の特性を理解してADLの指導を行ない,基本的な安全動作や確認の習慣化を図ることが望ましい.ここでは視覚障害者に対する日常生活訓練*の基本的な方法を説明して,中途視覚障害者のADL指導の参考としたい.
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