Japanese
English
特集 ADL
視覚障害者の日常生活技術
Techniques of Daily Living in rehabilitation training for visually handicapped persons
田中 一郎
1
,
小川 かほる
2
,
村上 琢磨
3
Ichiro TANAKA
1
,
Kaoru OGAWA
2
,
Takuma MURAKAMI
3
1国立東京視力障害センター
2神奈川県総合リハビリテーションセンター七沢ライトホーム
3東京都心身障害者福祉センター
pp.189-194
発行日 1975年4月15日
Published Date 1975/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100986
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Ⅰ.TDLの概念と内容
身辺管理(Personal management)に関する訓練は個人の生活を管理するうえで必要な諸技術のうち失明のため喪失したものの回復をはかり,対象者の独立をもたらすことを目的とするものであり,視覚障害者リハビリテーションの重要な一部門である1,2,11).その内容は個人衛生,整容,および飲食上の諸技術などの自己の身辺処理(Personal care)に関する日常生活技術(Techniques of Daily Living,TDL)をはじめ,調理,掃除,洗濯,裁縫,育児などに関する家庭管理(Home Keeping)上のものや身辺管理に必要なCommunication,計算などの実用技術が含まれる.この訓練の内容や目標は障害の程度,年令,職業,家庭,労働状況などによって対象者個人別に異なってくることは当然である.特に主婦に対する家庭管理技術の訓練は一種の職業訓練ともみなすことができるので,TDLから独立させて考えられ,そのような対象者には集中的訓練が要求される.また環境の認知や場所の移動(Orientation and Mobility)に関する訓練は専門の訓練士によって身辺管理からは独立して行なわれる4,7).
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