特集 中途障害者への就労支援
中途障害者の復職モデル
松為 信雄
1
1東京通信大学
pp.575-579
発行日 2018年8月15日
Published Date 2018/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200920
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
中途障害者は,出生時や周産期に発生した障害ではなく,人生の途上において障害が発生した者という意味で使われる。発症の原因としては,疾病,交通事故,労災事故,スポーツ事故などがあり,非障害者としての職業生活を送っている途上で,つまり,キャリア形成の途上で受障したため,休職後に元の職場に復帰する際の職場適応支援は,就職時とは異なる配慮が必要となる。
ここでは,運動機能の障害や感覚機能の障害,あるいは,「見えない障害」である高次脳機能障害や精神障害などの具体的な課題ではなく,これらの中途障害者に共通する復職過程のモデルに焦点を当てる。
復職モデルとしては,厚生労働省が提唱するメンタルヘルス領域での復職の過程がよく知られている。これと併せて,職業適応の諸理論に基づいた復職の過程がある。
Copyright © 2018, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.