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報告
幻肢痛の経時変化からみたMirror Therapyの効果検証―幻肢痛が近位から改善した下肢切断症例を通して
Mirror Therapy reduced the phantom lower extremity pain from proximal:a case study.
元房 美穂
1
,
網本 和
2
,
渡辺 学
1
,
桒原 慶太
1
,
西田 光宏
1
Miho Motofusa
1
1北里大学北里研究所メディカルセンター病院リハビリテーションセンター
2首都大学東京健康福祉学部
キーワード:
幻肢痛
,
下肢切断
,
Mirror Therapy
Keyword:
幻肢痛
,
下肢切断
,
Mirror Therapy
pp.1037-1041
発行日 2012年11月15日
Published Date 2012/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551102636
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要旨:切断術後の幻肢痛に対してMirror Therapy(MT)が有効であることは先行研究にて報告されており,幻肢が遠位から中枢に向かって縮小するtelescoping現象が多い.今回,大腿極短断端症例に対してMTを行ったところ幻肢痛の改善が得られたが,先行研究とは異なり,一時的に疼痛が増悪したのちに近位から遠位に向けて消失が進み,足部が残存するという過程をたどった.消失過程の違いには,イメージングのしやすさ,幻肢痛の発現メカニズム,病前の疼痛や身体活動が関与する可能性が考えられた.MTは,いまだ効果やメカニズムの解明がなされておらず,症例により与える影響が変化することから,治療対象や介入方法を慎重に検討していく必要があると考えられる.
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