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あとがき
濱崎 直孝
pp.958
発行日 2010年8月15日
Published Date 2010/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542102377
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“西洋医学万能”の見直し機運が出てきて随分と時間が経過していますが,いわゆる漢方医学用語が正しく共通して使用されているとは限らないような気がします.「未病」という言葉も広く世間的に認知されているようですが,それぞれで解釈の仕方が異なっている可能性もあり,ここで少し「未病について考えてみましょう」というのが今月の主題です.「健康と病気の間には,“病気に向かっている”動的な状態がある」や「未病とは自覚症状がなくて検査値異常がある状態,または,検査値異常がないけれど軽微な自覚症状がある状態をいう」という文章を読むと,ことさらに「未病」という言葉を使用しなくても西洋医学の言葉で理解できるような気もしてきますが,それは本号に執筆していただいた先生方には漢方医学の側から,体系的な西洋医学教育を受けている一般的な日本の医療人にわかるように解説し,まとめていただいた結果なのでしょうか.
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