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あとがき
伊藤 喜久
pp.1106
発行日 2009年9月15日
Published Date 2009/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542102075
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今月の話題は脳磁図です.脳研究の発展も相俟って,随所から新しい展開が生まれていて雑誌「臨床検査」が目指す近未来の検査の眺望が広がっています.
小学生の頃,細い銅線をエボナイト棒に巻きつけ電池をつけて,モーターを回転させました.電流を流すと磁場が生じ,逆に磁場を変化させると起電力が生じる,電流の方向と磁場との関係はフレミングの左手の法則による,高校の物理の授業のひとこまです.ほとんど講義のなかった学生時代には,たまたま開いたGuytonの生理学書に,神経線維は電線のようなもので,刺激によりaction potentialが生じ電流が流れ情報が伝達されるとありました.そうか神経伝達の電流をとらえるのが脳波,電磁波をとらえるのが脳磁波,しぼんだ海馬が少しよみがえりました.
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