Coffee Break
北大予科にせっかく入学したのに臨時休講が続く
佐々木 禎一
1
1元札幌医科大学附属病院検査部
pp.1018
発行日 2009年9月15日
Published Date 2009/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542102072
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今私の手元には粗悪な紙質の古い通信物が数枚ある.これらは「そろそろ身辺整理」と先日車庫の中から探し集めた古い時代の各種資料中にあった北海道帝国大学豫科(以下北大予科)時代の終戦直後の葉書や連絡文書であった.こんな資料があるのは記憶にあったが,その実物の擦れがかったガリ版の文字を拾い読んで,懐かしく昭和21~22年頃を思い出した.
私は昭和20年北大予科に入学,その直後戦争が終わり,厳しい敗戦直後で学校は燃料(石炭)もなく,学生たちは食糧もないどん底の生活をしいられ,やむなく講義は無期休講となった―せっかく希望しながらなかなか講義はできなかった当時の逆境を想い出すことができる.手元にある資料は文面は片仮名で,数字は漢字が中心であった.以下資料ごとに時系列的に紹介してみよう.
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